菅谷氏:
元々、私が入社してから、営業組織の属人化が激しく、また商談後のデータも残っていませんでした。特に打ち合わせは各個人で動くことが多く、どんな商談をしたのかやお客様からどんな返事をいただいたのか等情報がブラックボックス化されていました。そこでSFAを導入し、商談の情報を蓄積していこうという流れになったのですが、ある程度商談データは溜まったものの、そのデータを活かすことができず、特に営業の引き継ぎやトップセールスのナレッジを貯めたデータの活用がうまくできていませんでした。
営業メンバーが、商談で何を話しているのかがわからないことで起きていた事象が、大きく2つあります。
1つ目が、BANT条件をしっかりお客様からヒアリングができているのか等を確認することができず、SFAに残している情報もあまり精度が高くなかったこともあり、売上のヨミを予想することが若干困難なところもございました。
営業メンバーがそれぞれ属人化していたこともあり、売り方がバラバラのため、お客様からの導入への確度が営業メンバーそれぞれの感覚になっていました。
2つ目が、新入社員や既存営業の方への教育面にて、売れているメンバーのセールススクリプトを横展開していこうと思っていたのですが、ここも中々困難でした。
売れる人と売れない人の差が顕著に表れていたので、何度か売れるメンバーの営業手法を言語化してみても他メンバーが実現出来なかったり、実際のトークや雰囲気といった粒度で再現性を出せなかったため、売れるメンバーのスキルを平準化させることが大変困難でした。
一方で、同席やロープレを行うとしても日々の営業活動でまとまった時間が割けずにいたので教育の面に関してもあまりテコ入れができずにいました。
導入の効果:トピックやトーク比率の分析によって、自発的な営業力改善へ促進
— アンプトークを導入してどのように活用し、どのような変化が見られましたか?
菅谷氏:
アンプトークを導入してから、Zoomの商談、そしてオフラインでの商談を両方録画して解析しております。Zoomは必ず録画し、オフラインでの商談でも机にパソコンを広げてZoomで録音しておくことによって、商談データが録画されているため、正確なデータの取得に繋がりました。
先ほど出した課題として、データの活用方法、特に営業の記録と教育面に関してはアンプトークを活かし、ブラックボックス化されていた営業の可視化、向上を徐々に進めています。
具体的には、BANT条件やお客様へのヒアリング項目に関して、アンプトークのトピック解析で一目で見られるので遥かに商談の確認が効率化されています。
また質問検知機能も役立っており、どこでお客様がどんな質問をしたかが見られるので、一つ一つの商談データを一から十まで見ることなくポイントで確認できるためこちらもマネージャーの立場からするとだいぶ助かっております。
また、売れているメンバーの商談の可視化ができているので、なぜ売れたのかが明確にわかるようになりました。売れているメンバーは関係構築をしっかり行っていることや、その上でヒアリングの時間を割き相手の潜在的な課題に触れ、そこに合ったソリューションを提案していることがわかりました。
宮之腰氏:
営業部署では出張が多いことや、時間の都合もあり先輩の営業の同席ができず、先輩方と自分では、それぞれの商談で何が違うのかが理解できませんでした。
アンプトークを導入してからというもの、先輩の商談が見放題になりまして、自分の営業とベテラン営業の違いが解析されたデータから違いを見つけ出すことが容易になったので、自分から営業の見直しや反省を行うことができるようになりました。
特に、最近本当に変わったのは、昔は傾聴できずに話しすぎて確度の高い案件も失注することもあったのですが、アンプトークで改善するようになってからは絶対に落とさないようになりました。
菅谷氏:
録画したことによってそれぞれが動画を見て商談を改善することもそうですし、週に一度、営業組織で商談データを見直す会を設け、各々の商談で改善ポイントを見つけ、直していくことで徐々に営業力の向上を感じております。
—宮之腰様が自らで商談データを見直し改善に努められたということについてですが、具体的にどのようにアンプトークを活用し、どういうアクションをされたのでしょうか。
宮之腰氏:
アンプトークで私とベテランの先輩の商談の違いは2つありました。
1つ目は、アンプトークを参考にする前、商談の62%以上を話しており、一方先輩の商談データでは、お客様にほとんど話をしていただいていることの違いに気づきました。
現在では、お客様のお話を聞くことに対し、トーク比率が42%に落ち着きました。
2つ目は、質問の切り返しや質問の内容もアンプトークを使用して先輩との違いを効率よく改善できました。
元々勝手にお客様へ質問しすぎると失礼に当たるのではないかと考えており、お客様の質問や反論に対して中々深掘りしてヒアリングができず、例えば、Guidable Jobsへの掲載に対して、経済的な理由でお断りいただいた場合、「なぜ予算を使うことができないのか」等を深掘りして質問することが出来ずにいました。
アンプトークを使うと少ない時間で数多くの先輩方の商談動画を効率よく確認することができるので、先輩の深掘りした質問を参考に出来たことで「深掘りして質問をしても全く問題ない」という認識を強く持つことが出来、また質問を質問で返す方法も、アンプトークの質問検知機能でかなり効率よく学べました。
マネージャーの菅谷さんの商談を確認すると相手の潜在的な課題を見つけるため深ぼって質問されていたので、参考にできたことで深ぼって質問して良いのだと感じ、自ずと心の中にある質問への障壁は格段と低くなりました。
— 皆様お忙しいとは思いますが、アンプトークでマニュアルで商談を確認する際に工夫していることはありますか?
宮之腰氏:
私は、移動が多いため特に移動時間の中で学習の時間をとっていたり、最近は寝る前にラジオ感覚で先輩の商談を聞いていたりしています。(笑)